Monthly Archives: 3月 2016

不動産物件変動

第百七十七条

不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

第三者

当事者及びその包括承継人以外の者。

「登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者」(大判例M41.12.15)

・物件を取得した者

・不動産を差し押さえた第三者、仮差押をした第三者(判例)

・賃借人

(賃貸人は対抗するためにも登記が必要(判例・多数説))

第三者に当たらない者

・無権利者

・不法行為者・不法占拠者(判例)

背信的悪意者排除説(現在の判例・通説)

背信的悪意者は第三者に当たりません。

信義則に反するような悪意者は保護に値しません。

 

背信的悪意者からの転得者

判例 転得者が第一買主との関係で背信的悪意者と評価されない限り、第一買主は登記がなければ対抗できない。(最判H8.10.29)

転得者が背信的悪意者

判例 第一買主との関係で背信的悪意者と評価されれば、第三者にあたらない。

 

 

 

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物件変動

 

物件の発生

原子取得と承継取得があります。

 

物件の変更

物件の性質を変えない範囲で物件の容体・内容に変更を加えることです。

 

物件の消滅

目的物の減失

放棄

※第三者を害することは出来ません。

消滅時効

混同

※相対立する2つの法律的地位が同一人物に帰属することです。

抵当権者が抵当権設定者の土地を取得する場合等

 

混同により消滅しない場合

抵当権者が抵当権設定者の土地を取得した場合でも、後順位抵当権者がいる場合は消滅しない。

同一人物につき所有権及び他の物件が同一人物に帰属した場合であっても、物件が第三者の権利目的であるときは、混同によって消滅しません。

 

所有権以外を目的とする場合

 

第百七十九条
同一物について所有権及び他の物権が同一人に帰属したときは、当該他の物権は、消滅する。ただし、その物又は当該他の物権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。
 所有権以外の物権及びこれを目的とする他の権利が同一人に帰属したときは、当該他の権利は、消滅する。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
 前二項の規定は、占有権については、適用しない。

物権の設定及び移転

当事者の意思表示のみよってその効力を生じます。これを物件変動による意思主義といいます。

第百七十六条

物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。

 

移転の時期

特約のない限り、契約と同時に移転します。(最判S33.6.20)

物件変動が生じるための客観的な要件が満たされていない場合は、その要件が満たされたとき移転します。

 

対抗要件主義

第三者に対抗するためには、原則として、不動産の場合登記、動産の場合引渡といった公示方法が必要となります。

百七十七条

不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

 

 

 

 

 

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時効の効果・援用・放棄

時効の遡及効

時効の効力は起算日にさかのぼります。

時効を援用するものが勝手にその起算日を変更出来ない。(最判S35.07.27)

第百四十四条

時効の効力は、その起算日にさかのぼる。

 

時効の援用

時効の利益を受けるの者が、時効の利益を受ける旨の意思表示をすること。

第百四十五条

時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。

援用権者

時効の当事者=時効により直接利益を受ける者(大判M43.01.25)

(保証人・連帯保証人・物上保証人・抵当不動産の第三取得者・詐害行為の受益者)

援用の効果の相対性

援用権者が複数いる場合、そのうち1人が援用しても、その効果は他の援用者に及びません。(相対性)

 

時効利益の放棄

時効完成前には時効の放棄は出来ません。

第百四十六条

時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。

※時効の完成を困難にする特約等は認められない。

効果・方法

援用権者が複数いる場合、そのうち1人が援用しても、その効果は他の援用者に及びません。(相対性)

 

時効完成後の自認行為

時効の完成を知らずに債務を承認した場合。

信義則上消滅時効を援用することは許されない(時効援用の喪失 最判S41.04.20)

 

時効の中断

時効期間の進行を中断し、それまでの進行期間を無に帰します。

第百四十七条

時効は、次に掲げる事由によって中断する。

 請求
 差押え、仮差押え又は仮処分
 承認

請求

第百四十九条

裁判上の請求は、訴えの却下又は取下げの場合には、時効の中断の効力を生じない。

第百五十条
支払督促は、債権者が民事訴訟法第三百九十二条 に規定する期間内に仮執行の宣言の申立てをしないことによりその効力を失うときは、時効の中断の効力を生じない。
第百五十一条
和解の申立て又は民事調停法 (昭和二十六年法律第二百二十二号)若しくは家事事件手続法 (平成二十三年法律第五十二号)による調停の申立ては、相手方が出頭せず、又は和解若しくは調停が調わないときは、一箇月以内に訴えを提起しなければ、時効の中断の効力を生じない。
第百五十二条
破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加は、債権者がその届出を取り下げ、又はその届出が却下されたときは、時効の中断の効力を生じない。
第百五十三条
催告は、六箇月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法 若しくは家事事件手続法 による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない。
 ※6か月の起算点は相手方に催告が到達したときです。

差押え、仮差押え又は仮処分

 

第百五十四条
差押え、仮差押え及び仮処分は、権利者の請求により又は法律の規定に従わないことにより取り消されたときは、時効の中断の効力を生じない。
第百五十五条 
差押え、仮差押え及び仮処分は、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ、時効の中断の効力を生じない。
※時効の中断効力は申し立てのときに生じ、その効力は差押の間継続します。

中断の効果

新たな時効期間の進行

第百五十七条
中断した時効は、その中断の事由が終了した時から、新たにその進行を始める。
 裁判上の請求によって中断した時効は、裁判が確定した時から、新たにその進行を始める。

 

 

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