Monthly Archives: 1月 2017

多数当事者の債権・債務関係・2

連帯債務

意義・性質

第四百三十二条

数人が連帯債務を負担するときは、債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。

第四百三十三条

連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。

※連帯債務はそれぞれ独立した債務になります。(原則相対効)

連帯債務者1人について生じた事由の効力

以下にあげるのは他の連帯債務者に影響を及ぼします。(絶体効)

弁済・代物弁済・供託・受領地帯

民法に規定はありませんが当然に絶体効を有します。

履行の請求

第四百三十四条

連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。

※時効の中断や履行遅滞も絶体効を有し、請求を受けなかった債務者も遅延損害金を支払う義務を負います。

更改

第四百三十五条

連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

※更改し、債務を請け負った債務者は他の連帯債務者に対して求償権を得ます。他の連帯債務者の意思に反しても出来ます。(判例)

相殺

第四百三十六条

連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用することができる。

免除

第四百三十七条

連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益のためにも、その効力を生ずる。

※連帯債務者の1人に対して、一部の免除を行った場合は、全額の免除を受けた場合に比例した割合で他の債務者も債務を免れます。(判例)

混同

第四百三十八条

連帯債務者の一人と債権者との間に混同があったときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。

※他の債務者に対しては求償権を取得し、履行の請求ができます。

時効の完成

第四百三十九条

連帯債務者の一人のために時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れる。

※負担部分を有する者に時効が完成すれば、負担部分がない者は債務を逃れます。(大判T12.2.14)

 

内部関係

求償権の成立

第四百四十二条

連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、他の連帯債務者に対し、各自の負担部分について求償権を有する。

 前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。

※負担部分とは負担し合う割合です。

通知を怠った連帯債務者の求償の制限

第四百四十三条

連帯債務者の一人が債権者から履行の請求を受けたことを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、過失のある連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

 連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済をし、その他有償の行為をもって免責を得たときは、その免責を得た連帯債務者は、自己の弁済その他免責のためにした行為を有効であったものとみなすことができる。

※第一の弁済者も通知を怠り、第二の弁済者も通知を怠った場合は、原則に戻り第一の弁済が有効になります。

無資力者への求償

第四百四十四条

連帯債務者の中に償還をする資力のない者があるときは、その償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する。ただし、求償者に過失があるときは、他の連帯債務者に対して分担を請求することができない。

連帯の免除

第四百四十五条

連帯債務者の一人が連帯の免除を得た場合において、他の連帯債務者の中に弁済をする資力のない者があるときは、債権者は、その資力のない者が弁済をすることができない部分のうち連帯の免除を得た者が負担すべき部分を負担する。

※連帯の免除とは債権者と債務者との間で債務の額を負担部分に該当する額に制限し、それ以上請求できないようにします。

 

 

 

 

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多数当事者の債権・債務関係

多数当事者の債権・債務

第四百二十七条

数人の債権者又は債務者がある場合において、別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。

※当事者1人につて生じた事由は、その者についてのみ効力を生じます。

 

不可分債権・不可分債務

不可分債権

第四百二十八条

債権の目的がその性質上又は当事者の意思表示によって不可分である場合において、数人の債権者があるときは、各債権者はすべての債権者のために履行を請求し、債務者はすべての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。

第四百二十九条

不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与される利益を債務者に償還しなければならない。

 前項に規定する場合のほか、不可分債権者の一人の行為又は一人について生じた事由は、他の不可分債権者に対してその効力を生じない。

※条文上の規定はないものの、全額を請求をして弁済を受けた債権者は、他の債権者に対して、その持分に応じて平等に分与しなければなりません。

不可分債務

第四百三十条

前条の規定及び次款(連帯債務)の規定(第四百三十四条から第四百四十条までの規定を除く。)は、数人が不可分債務を負担する場合について準用する。

※履行の請求等連帯債務の規定が準用されます。

不可分給付から可分給付への変更

第四百三十一条

不可分債権が可分債権となったときは、各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ履行を請求することができ、不可分債務が可分債務となったときは、各債務者はその負担部分についてのみ履行の責任を負う。

 

 

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